キルギスへの亡命を試みたウイグル人11人が国境で射殺される

RFA 2014.01.24 | 翻訳・掲載:2014.01.27

キルギスへの亡命を試みたウイグル人11人が国境で射殺された。この後、「弾圧」から逃れようとした難民の殺害の疑いがあるとして調査を求める声があがっている。

11人のうちの9人は、キルギス特別国境警備隊により射殺された。残りの2人は、国境付近の山を根城にするハンターに射殺されたという。24日、キルギスの役人が明かした。

キルギス国境警備隊長ライメルディ・ドゥイシェンビエイは、AP通信に対し、11人は、「ウイグル人分裂主義者の組織に所属していたと思われる」と語った。

ドイツに拠点を置くウイグル人の人権団体世界ウイグル会議によると、11人は、中国当局の弾圧から逃れようとした難民である可能性があるという。世界ウイグル会議は、「包括的で、透明な、独立な調査」を求めた。

世界ウイグル会議は、キルギスの役人の発言に疑念を呈している。中国がキルギスと、Shanghai
Cooperation Organization (SCO) を通じて親密な関係にあるためだ。SCO のミッションはテロとの戦いとなっているが、SCO
が提示する報告には「疑念がある」という。

「キルギスはウイグル難民にとって重要な中継国です。」
世界ウイグル会議総裁ラビア・カーディルはこう語った。

UNHCRとの連携の呼びかけ

世界ウイグル会議は、キルギス政府とUNHCR
(国連難民高等弁務官事務所)に対し、共同して事実関係の調査にあたるよう求めた。

「襲撃された人々が全員死亡している状況では、包括的で透明で独立な調査が必要で、政治的な動機に基づく結論は避けなければなりません。」

「11人の所持品からは、彼らが分裂主義者であるという証拠は見つかっていません。」
世界ウイグル会議によると、11人は武器を所持していなかったという。

キルギスの役人は、11人がハンターを襲撃し、ライフルを奪い、国境警備隊1人を負傷させたと述べている。

キルギス国境警備隊は、中国当局にこの事件について報告したという。

ウイグルではイスラム教徒のウイグル人千万人が暮らしている。ウイグルとキルギスの文化的結びつきは強く、ウイグル人が亡命する際、キルギスは重要な中継国となっている。

人権団体によると、中国やキルギスを含む
SCO
加盟国は、弾圧を正当化するために曖昧なテロの定義を使っているという。

中国当局は、最近ウイグルでの弾圧を強めている。中国国営メディアによると、4月以降、少なくとも91人の人々が殺害されたという。中国当局は、彼らを、テロリスト、分裂主義者と見なしている。

24日には、ウイグルのアクスのトクスで、3件の爆発事件が起き、3人が死亡したという。

http://www.rfa.org/english/news/uyghur/kyrgyzstan-01242014175848.html

日本語訳: http://ameblo.jp/dream-for-children/entry-11758417146.html