「7.5ウルムチ大虐殺事件」の拘束者には13歳の子供まで含まれている

RFA 2009.12.14

最近、一人のウイグル人フリージャーナリストがウルムチ市内のある拘置所を密かに取材した。取材は、ウルムチ市内のある拘 置所の門の前(及びその近く)で行われており、ウルムチ事件の拘束者の(拘置所前に集まっていた)家族らが取材対象となっている。RFAが入手したこの取材記録には、毎日数百人もののウイグル人が拘置所前に集まって、拘置所に出入りしている人々か ら自分の(拘束中の)子供や家族の安否を確認するのに必死であることが映っている。

この取材記録によると、ウルムチ事件から5ヶ月以上経った今でも拘束された子供(または家族)の消息が分からない人もいること、事件直後の無差別拘束の際に兄弟や親子がともに拘束されてしまった家庭もあること、拘束者の中には少なからずの未成年者も含まれていることなどが浮上している。

以下は、このフリージャーナリストと数人のウイグル人の現場でのやり取り(会話)の生の声である。

■取材1

フリージャーナリスト:あなたの家で何人が拘束されたのですか?
ウイグル人男性:3人です。
フリージャーナリスト:誰と誰ですか?
ウイグル人男性:ウルムチ事件直後に15歳の息子、17歳の息子、そして私本人が拘束されました。9月10日になって、私と17歳の息子を釈放したが、15歳の息子は未だに釈放されていません。
フリージャーナリスト:あなたを何らかの罪で起訴しましたか?
ウイグル人男性:いいえ、何の罪で起訴されることもなかった。

■取材2

フリージャーナリスト:お子さんが何処に拘束されたのかについて、何らかの情報を得ましたか?
ウイグル人男性:一週間ほど前に、下の子の消息を知りましたが、上の子の消息は未だに分かっていません。
フリージャーナリスト:お子さんは何歳でしたか?
ウイグル人男性:下の子は16歳、上の子は23歳でした。

■取材3

フリージャーナリスト:拘束されているお子さんは、食べ物に困ったりはしていないですか?
ウイグル人女性:私の子供と同じ拘置所に拘束されていた一人のウイグル人が釈放されています。その人の話によると、10月15 日までは食べ物などを買って食べることは一切許されていなかったという。私もお金を送っていましたが、10月15日まではお金があってもそれを使って食べ物を買えることはできなかったという。10月16日からは、お金があれば食べ物を買って食べること が許されるようになったという。

■取材4

フリージャーナリスト:あなたの子供3人が拘束されているわけですか?
ウイグル人男性:はい、そうです。
フリージャーナリスト:誰一人釈放されそうな情報はないですか?
ウイグル人男性:いいえ、まだそのような情報はありません。

■取材5

フリージャーナリスト:お子さんが拘束されているのですか?
ウイグル人男性:はい。
フリージャーナリスト:何歳でしたか?
ウイグル人男性:15歳。
フリージャーナリスト:何時拘束されたのですか?
ウイグル人男性:7月9日に拘束されました。

■取材6(取材記録に含まれている現場での人々雑談の生の声)

ウイグル人女性:例の13歳の子供はどうなったのかね?可愛いそうに。
ウイグル人男性:彼ら(当局)がそんなことを気にするはずもないだろう。
ウイグル人女性:あの子を守ってくださるように神様に祈るわ。
ウイグル人男性:神様に祈りましょう。この状況を何とかできるのは神様しかいないでしょう。我々には無理だ。

http://www.rfa.org/uyghur/xewerler/tepsili_xewer/5-iyulda-tutulghan-osmurler-12142009185705.html

【関連記事】

ウルムチ大虐殺(当サイトホーム→現在起きている問題→ウルムチ大虐殺)