中国当局、ウルムチ事件の失踪者らの家族から喜捨を強盗

中国当局、ウルムチ事件の失踪者らの家族から喜捨を強盗

RFA 2013.08.21(一部抜粋) | 翻訳・掲載:2013.08.28

中国当局は、ウルムチ事件後に警察隊に連行されたまま強制失踪させられたウイグル人らの家族に対し、情報提供、損害賠償や生活支援、強制失踪に関わった警察隊の法的責任追求等を一切行っておらず、当局によるとんでもない犯罪行為を証明できる証人としての立場にある彼らを敵視し常に厳しい監視下に置いている。中国当局は更に、ウルムチ事件の失踪者らの家族が社会から同情や支援を受けることも禁止している。

今年のラマダン明け祭りの前日(8月7日)に、ウルムチの警察当局がウルムチ事件の失踪者家族メレムニサ・トゥルデさん(左記写真)から3061人民元の喜捨を強盗した。

メレムニサ・トゥルデさんは、ウルムチ事件後に警察隊に連行されたまま失踪してしまったムハメッドイミン・ヤスン氏の奥さんで、夫が失踪してから四人の子供を抱えながら清掃労働者として働き、苦難の日々を送っている。

彼女が生活面で非常に困っていることを知ったアメリカ・カリフォルニア州在住の数人のウイグル人知識人が、今年のザカート(イスラム教の五行の一つで、困窮者を助けるための喜捨)として割り当てた495ドルを彼女に送金した。

しかし、メレムニサさんがそのお金を受取り2日後に、ウルムチ市ホータン路警察署に呼び出され、全額を警察に渡すよう強要され、3061人民元全額を渡したと言う。

メレムニサさんは、当時の状況について次のように語った: 「ラマダン明け祭りの前日に、ウルムチ市ホータン路警察署に呼び出されました。そこでは、4人の警察官に、海外からの電話に応じたことや海外からの送金を受け取ったことが重大な過ちであると警告されました。 私は、「夫が警察隊によって失踪させられてから4年も経ちました。まともな収入源もなく、夫を探しながら女一人で4人の子供を育てるために苦難極まりない日々を送って来ましたが、政府も貴方たち警察も一銭もくれなかった。生活に困ったから海外からの喜捨を受取りました。何が悪いのか」と反論しました。 すると、警察側は、「貴女がやったことは重大な過ちであり、受け取った喜捨を即座に警察署に渡さないと犯罪者となり刑罰を受けることになる…」と脅迫しました。 私は、「無実の夫が貴方たち警察隊に消されたら警察隊が犯罪者にならず、喜捨を受け取った私が犯罪者になるのか。私と子供たちも投獄してやってください!貴方たちなら、それぐらい好き勝手にできるでしょう…」と反論しました。 結局、長時間にわたる攻めあいの末、受け取った喜捨全額を警察に渡してから釈放されました。」

RFAでは、同警察署に電話取材を行った。取材に応じた警察署の職員は、メレムニサさんから喜捨を没収したことを認めたが、上層部の許可なしで取材に答えることが禁止されているとして詳細な取材を拒否した。

http://www.rfa.org/uyghur/xewerler/qanun/pitre-pul-08212013155940.html http://www.rfa.org/uyghur/xewerler/kishilik-hoquq/saybagh-pul-tartiwelish-08252013175737.html