世界ウイグル会議は東トルキスタンにおいての新たな死刑判決を深く懸念する

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24 March 2011
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世界ウイグル会議(WUC)は、東トルキスタンで7人に宣告された新たな死刑判決を深く懸念している。中国の3月23日付ニュースによると、7人がカシュガル中級人民法院で死刑を宣告され、また他の3人が2年間の執行猶予で死刑判決を受けた。判決を受けた人々の民族は明記されてはいないが、世界ウイグル会議はその人たちがウイグル名を持つとみられることから全員がウイグル人であると確信している。中国報道機関筋はその死刑を宣告された7人は2008年6月から2010年10月までに「暴力、テロリスト」行為に関与した十数人の仲間だと報じている。彼ら全員は昨年の8月から10月までに3件を犯したとして「窃盗及び殺人」で判決を受けている。

これらの新たな判決文は2011年2月に4人のウイグル人、トゥルグン・トゥルディ、アブドゥラ・トゥニヤズ、アフンニヤズ・ヌル、そしてアブドゥケリム・アブドゥラフマンに課された死刑判決のわずか数週間後にもたらされた。彼らの容疑は、2010年8月から11月に起こった3件の事件に関与したというもので、またその他のウイグル人男性、ヤスン・カディルとアフメット・クルバンはそれらの事件に関与したとして2年の執行猶予で死刑判決を受けている。

世界ウイグル会議はいかなる犯罪的な暴力行動も明確に否定するが、一方でこのような法廷での死刑判決が死刑を利用して、現在進行中の政治的な動機での刑事的容疑、不公平な裁判、そして不均衡な罰則の一部分として東トルキスタンのウイグル人住民を脅迫していることを深く憂慮している。

中国当局は判で押したようにウイグル人の平和な政治的、宗教的、文化的な行動をテロリズムや宗教上の過激主義と同等化する。中国当局はウイグル人がムスリムである事実を利用して否定的なステレオタイプへと訴えかける。中国当局は9.11テロ攻撃がウイグル人への弾圧の強化、増大への好機と見出した。中国当局は公安キャンペーンと世界的対テロ戦争をウイグルの人々を迫害、抑圧する口実として用いたのである。弾圧は区都ウルムチでの2009年7月の抗議活動と民族騒乱以来更に強化されつづけている。中国当局は刑法内でのあいまいに表現された、たとえば「国家安全危害」や「公的秩序妨害」等の条項を用いて平和的に自身の権利を行使したウイグル人を訴追して収監した。これらの新たなる受刑者は「テロリスト活動の計画」に関与したとして判決を受けているのである。

アムネスティインターナショナルによると、チベット人の場合を除き、東トルキスタンは中国で良心の囚人が近年処刑されるただ一つの地域であるという。アムネスティインターナショナルは中国で死刑判決を宣告されるうちで公正な裁判を受けたものはいないと幾度となく声明してきた。2009年のウルムチでの騒乱の直後から拘束されたウイグル人は頻繁に恣意的な逮捕、収監、拷問他の虐待や独房入り、弁護士との接見や家族との面会の拒否、そして適正手続きを欠いた裁判を受ける傾向にあった。

世界ウイグル会議は国際社会に対して、中国当局に彼らとウイグル人が関与している他の裁判に関する詳細な情報の提供を求めることと、東トルキスタンにおける刑事訴訟手続きにおいて、国際人権規準でよく記録された広汎な侵害についての懸念を表明すように要請する。

2011年2月末、中国政府は13の経済犯罪について死刑を廃止すると表明した。しかし人権団体によると、これらすべての犯罪で処刑により罰せられたことはほとんどない、そしてこの廃止表明は中国の死刑の広範囲にわたる適用にほとんど影響を与えていない。中国は近年に他の国々の全てをあわせてよりも多くの処刑を行ってきた。

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