中国「監視」強化、最大手メーカーが新システムを開発し大学へ…イスラム教徒学生の断食を検知・通報する機能も

中国「監視」強化、最大手メーカーが新システムを開発し大学へ…イスラム教徒学生の断食を検知・通報する機能も

<米政府の禁輸対象リスト入りしている監視カメラ世界最大手のハイクビジョン。新たな疑惑が浮上した>

中国の国営企業で監視カメラ世界最大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)がイスラム教徒の学生をあぶり出す監視システムを開発している疑惑が浮上した。

米調査会社IPVMの報告書によれば、ハイクビジョンは昨年7月、閩江学院(福建省)の「スマートキャンパス」プロジェクトを900万ドルで落札。学生証にひもづいた個人情報と顔認証技術を結び付けることで交友関係やお気に入りの場所、行動の劇的な変化などを監視するシステムの開発を請け負った。

ラマダン期間中に断食を行う学生を検知して大学に通報する機能もあり、イスラム教徒を特定する狙いがあるとみられる。

ハイクビジョンは中国軍とのつながりが指摘され、2019年には新疆ウイグル自治区のムスリム弾圧に関与したとして米政府の禁輸対象リストに加えられた。

同社は問題の機能の存在を否定したが、IPVMによれば、中国政府は同社に対し入札時の要件を全て満たすよう求めている。