平和賞「独裁下の受賞者に価値」 亡命ウイグル主席が評価

東京新聞 2010.10.13

 【ワシントン共同】亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル主席が12日、米首都ワシントンで共同通信のインタビューに応じ、中国の民主活動家、劉暁波氏(54)のノーベル平和賞受賞決定について「独裁政権下にある人物の平和賞受賞は、大変価値がある。中国の民主主義と人権を前進させる上で重要な役割がある」と高く評価した。

 カーディル氏は、中国政府が新疆ウイグル自治区などでウイグル族を弾圧しているとして、ウイグル族の自由を求める活動を長年続け、今年も平和賞の有力候補者として名前が挙がっていた。受賞決定がウイグル族に好影響を与えるよう「とても期待している」と述べ、活動の追い風になるとの認識を示した。

 また今回の受賞決定は「中国の国民が民主主義と人権をどれほど強く求めているか、中国政府に分からせた」と強調。「現時点では今後の展開は予測できないが、中国の政策に必ず影響を与える」と指摘し、中国が民主化の道に進むことへの期待感を表明した。

 劉氏については「国際社会も釈放を求めており、即座に釈放されるべきだ」として、劉氏の無罪を強調、中国政府に早期の釈放を求めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010101301000119.html