米 人権に関する報告書でロシアと中国を非難

米 人権に関する報告書でロシアと中国を非難

アメリカ国務省は、世界の人権状況に関する報告書で、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアが戦争犯罪や残虐行為を行っていると厳しく非難したほか、中国が新疆ウイグル自治区で、民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加える「ジェノサイド」を続けているとして批判を強めています。

アメリカ国務省は20日、世界198の国と地域の去年1年間の人権状況に関する報告書を発表しました。

この中では、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアについて「即決の処刑や拷問など、数多くの戦争犯罪や残虐行為を行っている」と指摘しました。

その上で「ウクライナの子どもたちがロシアへ強制的に移送され、養子縁組みが行われているという報告も多数ある」として、ロシアを厳しく非難しました。

また、中国については「新疆ウイグル自治区でウイグル族などに対するジェノサイドが行われた」と指摘し、民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加える「ジェノサイド」を続けているとして批判を強めています。

具体的には、施設に収容するなどして100万人以上の自由を奪ったり、不妊手術を強要したりしたとしています。

記者会見したブリンケン国務長官は「各地で人権状況の悪化が続いていて、人間の尊厳が軽視されている」と述べ、危機感をあらわにしました。