ウイグル人の若者が中国警察から集団暴行を受け、意識不明の瀕死の状態に

RFA 2014.03.27 | 翻訳・掲載:2014.03.30

23日、ウイグルのアトゥシュで、漢人警察がウイグル人ンジアント・セメット(21)と口論になり、警察はセメットを意識を失うまで暴行した。

セメットは重態となり病院へ搬送された。セメットの父セメット・ヤシンからの情報だ。

「息子を病院で見ました。息子は意識がありませんでした。」

「息子は鼻と口から出血し、目は腫れ上がっていました。」

セメットは、市場でバイクの鍵を中国警察に奪われ、警察と口論になったという。その後、7,8人の警察から暴行を受けたという。

市場にいた人々が抗議すると、セメットは釈放され、家へ帰ることを許された。その後、セメットは警察に出頭するように命じられたという。

父ヤシンがセメットを警察に連れて行くと、セメットは手錠をかけられ、5人の特殊警察から床を引きずられ、蹴られたという。そして、セメットは車両で連行された。

4時間後、ヤシンはセメットが瀕死となり、救急車で病院へ搬送されたと連絡を受けた。

「息子が哀れな状況になっているのを見て、私は失神しました。」

「私が意識を取り戻すと、医者から治療代金を前払いするように言われ、面食らいました。」

医者の対応に激怒して、ヤシンたちは車で重態のセメットを役所前へ連れて行き、抗議を行った。

その後、市の警察署長ターサン・メメットとセメットの上司が治療代を払ったという。そして、ヤシンはセメットを再び病院へ搬送した。

警察特殊部隊

セメットに暴行を加えたのは警察特殊部隊であり、超司法的な問題だという。

「警察特殊部隊絡みの問題には手出しできません。」
警察署長メメットはこう語った。

セメットは警察特殊部隊に非協力的であったため暴行を受けたのだという。

セメットは健康状態が回復し次第、取り調べを受けることになっているという。

「警察に罪があるかどうかを言うことはできません。上級の役人しか手出しはできません。」
警察署長メメットはこう語った。

ヤシンは、アトゥシュ警察署倫理委員会に支援を求めたが、拒否された。

「役人は、まず息子の治療が優先で、その後に問題に対処すると言いました。」

さらなる説明を求めると、ヤシンは事務所から追い出されたという。

人権侵害

今回の問題は、ウイグル人に対する人権侵害を如実に表すものだ。

ウイグル人は、政治・文化・宗教的弾圧、漢人流入による雇用の喪失に不満を抱いている。

中国政府はウイグル人に対する弾圧を強めている。この1年間で、テロや分裂主義にかかわっていると疑いをかけられ、殺害された人は100人を超える。

人権団体は、中国政府が国内の安定を保ち、ウイグル人への武力行使を正当化するために、「テロとの戦い」という言葉を都合よく使っていると主張している。

http://www.rfa.org/english/news/uyghur/uyghur-03272014224553.html

日本語訳: http://ameblo.jp/dream-for-children/entry-11803281439.html