中国のウイグル人権侵害、国連で非難 日米英など50か国

中国のウイグル人権侵害、国連で非難 日米英など50か国

トルコ・イスタンブールの中国領事館近くで、家族の解放を求めてデモを行うウイグル人(2021年2月22日撮影)。(c)Ozan KOSE / AFP

【11月1日 AFP】国連総会(UN General Assembly)の人権問題を扱う第3委員会の会合が10月31日に開かれ、日米英など50か国が、中国による新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)での「深刻かつ組織的な」人権侵害を非難する声明を出した。

カナダの国連大使が代表して声明を読み上げ、「中華人民共和国における人権状況、特に新疆ウイグル自治区で起きているウイグル人らイスラム教徒の少数民族に対する人権侵害への深刻な懸念」を表明した。

 国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は8月、同自治区に関する報告書を発表し、ウイグル人らへの人権侵害が人道に対する罪に相当する可能性があると指摘した。中国政府はこれを否定し、テロ対策や地域の開発計画を実施していると主張していた。

50か国は声明で「深刻かつ組織的な人権侵害をテロ対策の下で正当化することはできない。OHCHRの評価の重大性を踏まえ、中国が報告書に基づく議論をこれまで拒否してきたことを懸念している」と述べた。

声明はさらに中国に対し、OHCHRの勧告に従って新疆ウイグル自治区で拘束されている人々を解放するとともに、行方不明者に関する情報を直ちに明らかにするよう求めた。

声明にはフランス、オーストラリア、イスラエル、トルコ、グアテマラ、ソマリアなども署名した。(c)AFP